アートスパークグループの株式会社エイチアイは、2017年1月18日(水)~20日(金)に東京ビッグサイトで開催された、企業向けの自動車次世代技術専門展「オートモーティブ ワールド 2017:第5回コネクティッド・カー EXPO」に出展した。
「オートモーティブワールド2017」は、「クルマの電子化・電動化・IT化・軽量化」など、自動車業界における重要テーマの最新技術の展示会として、今年も過去最多、900社以上の企業が集まった。
そのなかでも、エイチアイが出展する「第5回コネクティッドカーEXPO」は、テレマティクスサービス、運行管理システム、地図・交通・気象情報配信サービス、音楽・動画配信サービスなど、車向けのソリューション/サービスに特化したエリアだ。
エイチアイのブースは、東5ホールの、大きな通路に面している。
通路からまず目を引くのは、1/2コックピットをイメージした「次世代UXデモ」だ。
コックピット内のディスプレイと壁にかかったモニターを連動し、エイチアイが2016年6月にベルリンのイベント「CAR HMI CONCEPTS & SYSTEMS2016」で発表した「Buddy UX」をテーマに、「安心、快適、シンプル」な「人に寄り添う」UXをイメージできるコンテンツが表示されている。
現在ある車載機器が、次世代になるとどのように移り変わっていくのか、「Buddy UX」のコンセプトとともに「体感」できるスペースとなっている。
ブースに入りUXエリアを奥に進んでいくと、3種類のディスプレイが設置されたモックアップがある。
それぞれ、センターコンソール、サブディスプレイ、メーターをイメージしたもので、ディスプレイサイズや位置は、顧客の企画に応じて簡単に変更できるよう、モックアップにフックで装着するようになっており、拡張性のあるデモとなっている。
今回は、各種パートナー企業の技術をプラグインとして実装し、ドライブ中の案内、警告、操作を安全運転を考慮した形で行うことができ、またその結果が各画面連携して表示されることが確認できるデモとなっている。
次に、IoTエリアに目を移すと、二輪のハンドルにメーターとスマートフォンが取り付けられたデモが置かれている。
これは、走行中の車両データを使用した各種サービスをイメージしたデモで、エイチアイが新たにリリースした「exbeans® VI Transfer」と、サービスプラットフォームとなる「exbeans® Affinity」の機能を紹介するものとなっている。
「音声による警告」「修理のためのディーラーへのナビゲーション」「テレマティクス保険」など、走行データを活用できることにより、二輪における安全性、利便性にも考慮したアプリケーションが紹介されている。
二輪デモのとなりには、「インテリジェントHID」のデモがある。
車の中で、スマートフォンの画面をナビゲーションなどとして使用する場合に、ハンドルから手を離さず、発話や手元の操作で、スマートフォン側の操作を行うことができるようになる。
通常、このような仕組みを使用するには、そのシステムに適応したアプリケーションをSDKなどを使って作成する必要があるが、この仕組みを利用することで、スマートフォン側のアプリケーションを変更することなく、操作の利便性を高めることができる。
また、エイチアイのソフトウェアが搭載され、市場に投入済みの製品の展示もある。
今年のエイチアイブースでは、「つながるクルマ」をコンセプトに、クルマと人をつなげるUXについては、現在から未来に向けてのコンセプトと今すぐに実装できる機能で実現できるシステムの提案、一方クルマとクルマ、クルマトネットワークを結ぶIoT技術と、クルマと人をつなげるUX技術の2つの側面から、より便利で安全な車の実現へ向けたソフトウェアソリューションを展開していた。